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黒田総裁の続投予測及び日本銀行の出口戦略②と不動産市況との関係
社長ブログ2018.11.15
前回は日銀の出口戦略について述べさせていただいたのですが、今回はもし日銀が出口戦略
に動いた場合、不動産市況がどのように動くかという点をお話をしたいと思います。まず日銀が現在の金融緩和政策を見直しをした場合、不動産市況にもっとも深く関わって
くる点は以下の2点です。①金融機関の不動産担保融資の減少
②変動及び固定金利の上昇です。まず①の金融機関の不動産担保融資の減少についてお話をしたいと思います。
現在、不動産の担保融資は過去最高基準を記録しております。
ただ、以前は積極的に融資をしていた銀行も金融庁のお達しがあったのか、最近は厳しくなって
きたと思われます。
当社の付き合いのある地方銀行、信用金庫も以前ほどではないと話をしていました。
ちなみに不動産担保融資が減少するというのは、どのような背景かといいますと、
日銀が金融緩和政策を見直すにあたり、国債を売却する行動にでます。国債は超が付くほど安定の利回り商品なので、将来不透明な融資をするよりは国債を
購入した方が業績は安定します。
そこで金融機関の資産は国債購入モードに入り、積極的な融資は控えるという事になります。では、どのように不動産担保融資を減らしていくかというと、単純に審査基準を厳しく
するという事です。
いままでは年収及び自己資金比率を低めで設定していたところ、これを一気に引き上げます。
ちなみになぜ自己資金比率を引き上げるかというと、理由は簡単です。
1億の物件に3000万円の自己資金を入れれば、融資額は7000万円となります。
もし万が一、その物件が競売にかかったとしても、融資額で不動産が入札する算段が
高いという事になります。いま現在、不動産の市況は金融機関に支えられていると言って過言ではないので、
一気に冷え込んでいくと考えております。ヒルズ不動産コンサルティング
不動産コンサルタント 岡 将太