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2025/11/26住宅ローンの残った住宅の売却を検討するタイミング
住宅ローンが残っている状態で住宅を売却するかどうかを判断するタイミングは、個々の家計や将来設計に大きく関わる重要な決断です。
ここでは、住宅ローンの残った住宅の売却を検討するタイミングについて考えていきます。
一般的な住宅ローンの残った住宅の売却を検討するタイミングの例
以下のタイミングが、一般的に住宅ローンの残った住宅の売却を検討するタイミングになります。
住宅ローンの返済が家計を圧迫しはじめたとき
毎月の住宅ローン返済額が家計の大部分を占めるようになり、貯蓄を取り崩したり、他の生活費を削ったりする状況が続いている場合は、売却を検討すべき兆候といえます。
一般的に、月々の住宅ローン返済額が月収に占める割合が収入の30%〜35%を超えると、生活維持が困難になりやすいと言われています。
離職・病気・離婚などライフイベントの変化があったとき
人生における大きなライフイベントは、住宅ローン返済の前提を大きく揺るがすことがあります。
会社を辞めたり、転職によって収入が減少したりした場合、これまでの返済計画が成り立たなくなることがあります。
また、病気や怪我で長期にわたり働けなくなった場合、収入が途絶え、返済が困難になります。
さらに、夫婦で協力してローンを返済していた場合、離婚によって世帯収入が減少し、ひとりでの返済が難しくなることがあります。
ローンの滞納が始まりそうなときまたはすでに滞納しているとき
住宅ローンの返済が滞納し始める、あるいはすでに滞納している場合は、非常に危険な状況です。
1回や2回の遅延であっても、金融機関はあなたの返済能力を疑い、信用情報機関に延滞情報が登録される可能性があります。
これにより、いわゆるブラックリスト状態となり、新たな借り入れやクレジットカードの利用が困難になります。
加えて、滞納が数ヶ月続くと、金融機関から期限の利益喪失通知が届き、残債の一括返済を求められます。
これができない場合、最終的には自宅が競売にかけられてしまいます。
住宅の資産価値がローン残債を上回っているとき
不動産の資産価値が住宅ローンの残債を上回っている状態は、売却代金で住宅ローンを完済できる見込みがあるため、通常の不動産売却と同様に、希望する価格で売却できる可能性が高まります。
このタイミングで売却を検討することで、経済的な負担なく次の住まいへスムーズに移行できます。
まとめ
住宅ローンが残った状態でも、適切なタイミングで売却を検討すれば、損失を最小限に抑えたり、次の生活設計を前向きに立て直したりすることが可能です。
住宅ローンに関する問題は放置せず、売却や任意売却も視野に入れて、早めに不動産会社に相談しましょう。
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2025/11/26住宅ローンの残債が残っていても売却は可能?
自宅を売却したいと考えたとき、まだ住宅ローンが残っているという状況は少なくありません。
住宅ローンの残債がある状態でも、不動産を売却することは可能です。
しかし、その売却価格がローンの残債を上回るか下回るかによって、手続きや注意すべき点が大きく異なります。
ここでは、住宅ローンの残債がある不動産を売却する際の基本的な考え方と、具体的な対処法について解説します。
住宅ローンを完済してから売却するのが原則
住宅ローンを組んで不動産を購入した場合、その不動産には金融機関の抵当権が設定されるのが通常です。
抵当権とは、もし住宅ローンの返済が滞った場合に、金融機関がその不動産を競売にかけて債権を回収できる権利のことをいいます。
不動産を売却し、買主に所有権を移転するためには、この抵当権を抹消する必要があります。
抵当権を抹消するには、原則として住宅ローンの残債を全額完済しなければなりません。
そのため、不動産売却時には、売却代金で住宅ローンを完済し、抵当権を抹消することが必須です。
売却価格が残債以上の場合は売却が可能
もし不動産の売却価格が、住宅ローンの残債を上回る場合、通常の不動産売却と同様の手続きで進めることができます。
この場合、売却代金で住宅ローンを完済し、残ったお金は売主の手元に残ります。
具体的な流れとしては、買主との売買契約を締結し、決済日には売却代金を受け取ると同時に、その代金で住宅ローンを全額返済します。
ローンが完済されれば、金融機関は抵当権を抹消する手続きを行い、買主への所有権移転登記が可能となります。
売却価格が残債に満たない場合は任意売却を検討
不動産の売却価格が住宅ローンの残債を下回る場合、つまりオーバーローンの状態である場合は、注意が必要です。
このような売却代金だけではローンを完済できない場合であっても、債権者である金融機関の了承を得て、市場価格で不動産を売却する任意売却の手続きを使えば抵当権を抹消することができます。
ただし、残債について、金融機関と分割返済の交渉を行うか、個人再生や自己破産といった債務整理を検討しなければならず、査定などで売却価格が残債以上と評価されるに越したことはないといえます。
複数の不動産会社に査定を依頼し、自宅がいくらで売却できる可能性があるのかという点は綿密に検討すべきです。
まとめ
住宅ローンの残債があっても不動産を売却することは可能ですが、抵当権の抹消と残債の処理が重要なポイントとなります。
住宅ローンの売却を検討されている方は、ぜひ株式会社ヒルズ不動産コンサルティングまでご相談ください。
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2025/11/26住宅ローンの支払いが難しい場合の対処法とは?
予期せぬ収入の減少、病気、失業、あるいはその他の経済的な事情により、住宅ローンの支払いが困難になることは誰にでも起こり得ます。
このような状況に直面した場合、ひとりで抱え込まず、早めに対応を取ることが非常に重要です。
ここでは、住宅ローンの支払いが難しくなった場合に考えられる対処法について考えていきます。
住宅ローンの支払いが難しくなった場合に考えられる対処法
以下のように段階的に対応するのが肝要です。
1. 家計の見直しとリスケジュールの検討
まず最初に行うべきは、自身の家計状況を詳細に見直し収入と支出のバランスを把握し、住宅ローン返済の優先順位を高めることが必要です。
その上で、金融機関への相談を検討しましょう。
返済が困難になった事情を正直に説明し、返済条件の変更(リスケジュール)について相談します。
具体的には、毎月の返済額を減らすために返済期間を延長してもらうという条件や、 一定期間、元金の返済を据え置き、利息のみを支払うことで、毎月の負担を一時的に軽減するという条件へと変更してもらうことが考えられます。
ボーナス返済の場合は、ボーナス払いをなくし、毎月の返済額に均等に割り振ることで、ボーナス月の負担を軽減することも有効です。
2. 公的支援制度の活用
家計の見直しや金融機関との交渉だけでは解決が難しい場合、国や自治体が提供する公的支援制度の活用も検討しましょう。
失業や減収により家賃の支払いが困難になった方を対象に、自治体から家賃の一部が補助される住居確保給付金制度や、生活保護の受給を検討すべきです。
住宅ローンを支払っている自宅であっても、その状況によっては生活保護の対象となる場合があります。
3. 売却による対応
返済の見通しが立たない場合の最終的な解決方法は家の売却になります。
しかし、その場合でも、競売になる前に自ら家の処分手続きを進めることで、より有利な解決を目指せます。
住宅ローンの滞納が続き、このままでは競売にかけられてしまう前に、債権者である金融機関の同意を得て、市場価格に近い価格で自宅を売却する任意売却や自宅を売却した後も、その家に賃料を支払うことで住み続けることができるリースバックの活用が考えられます。
まとめ
住宅ローンの支払いが難しいときには、支払いの延長や減額の交渉や公的制度の利用、売却債務整理など、段階的にさまざまな選択肢があります。
最初の滞納の段階で金融機関に相談すること、収入の減少など事情がある場合は書面で説明すること、そして専門家に早めに相談することが、選べる選択肢を増やし、状況の悪化を防ぐ鍵になります。
住宅ローンの問題を放置すると、自宅が競売されてしまうなどの状況に陥るリスクが高まるため、住宅ローンにお悩みの方は株式会社ヒルズ不動産コンサルティングまでご相談ください。
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2025/11/26住宅ローンの遅延を株式会社ヒルズ不動産コンサルティングに相談するメリット
住宅ローンの支払いが困難になると、金融機関から督促が届き、最悪の場合は競売に至ることもあります。
ここでは、住宅ローンの遅延を株式会社ヒルズ不動産コンサルティングに相談するメリットを考えていきます。
住宅ローンの支払いが難しい場合の対処法
住宅ローンの支払いが難しい場合の対処法としては、任意売却が考えられます。
任意売却とは、金融機関などの債権者の同意を得て、市場価格に近い価格で不動産を売却する手続きをいいます。
任意売却は、競売よりも高値で売却できる可能性が高く、債務者にとってもローンの残債を減らせるなどのメリットがあります。
業者買取とは
主な売却方法には、一般の買主に向けて販売する仲介売却と業者買取があります。
仲介売却は、相場より高く売れる可能性がある一方で、内見・交渉に時間がかかったり、住宅ローン審査で数週間必要となったりするなどの理由から、早期での売却が必要な場合は現実的ではありません。
そのため、短期売却を希望される方は、不動産買取業者への売却(業者買取)が中心となります。業者買取は、仲介売却よりも早く売却できることにメリット、買取価格は仲介売却より低くなりがちというデメリットがありますが、複数社の相見積りをとることで、高額な売却価格を実現することも可能です。
ヒルズ不動産コンサルティングの強み
ヒルズ不動産コンサルティングでは、独自のネットワークを駆使して、6社以上の買取業者から見積もりを取得し、仲介手数料を上回る売却価格を目指す交渉力があります。
加えて、弁護士や税理士、司法書士などの士業と密に連携し、破産管財や相続財産案件、後見人による売却サポートなど、専門性の高い不動産処理を多数手がけてきました。
住宅ローンの遅延についても、顧問弁護士と連携しながら、任意売却による円滑な解決を提案でき、加えて宅建士だけでなくマンション管理士や不動産コンサルティングマスターなどの有資格者が在籍しております。
さらに、引っ越し代の支給が難しいケースでは、同社が援助を行う制度も整備されており、債務者にとって実質的な救済となります。
不動産の価値を最大限に引き出しつつ、債務者の不利益を最小限に抑える提案力が当社にはあります。
単なる売却支援にとどまらず、相続税対策や債権処理に関するコンサルティングも提供しております。
まとめ
住宅ローンに不安を抱えたときは、早めの相談が解決の鍵となります。
住宅ローンの遅延は株式会社ヒルズ不動産コンサルティングまでご相談ください。
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2025/11/26任意売却を行うときの査定はどのように行われるのか
住宅ローンの返済が滞り、このままでは自宅が競売にかけられてしまうかもしれないという状況に陥った際、任意売却という選択肢を検討する方が増えています。
ここでは、任意売却を行うときの査定はどのように行われるのかという点について考えていきます。
任意売却とは
任意売却とは、金融機関などの債権者の同意を得て、市場価格に近い価格で不動産を売却する手続きをいいます。
競売よりも高値で売却できる可能性が高く、債務者にとってもローンの残債を減らせるなどのメリットがあります。
任意売却の査定とは
任意売却における査定とは、住宅ローンなどの返済が困難になった不動産を、債権者の同意を得て市場で売却するために、その不動産の適正な価格を評価することをいいます。
任意売却の査定における最大の特徴は、算出された査定価格が債権者の合意を得て売却価格を確定することを前提としている点です。
査定によって算出された価格は、債権者が売却を承認するかどうかの判断材料となるだけでなく、債務者が残債をどれだけ減らせるかにも直結するため、重要な意味を持ちます。
査定の手順と流れ
任意売却の査定は、通常の不動産売却の査定と共通する部分もありますが、債権者との調整を前提とした特殊な手順で進められます。
物件調査・現地確認
不動産会社や専門家が、対象となる不動産の現地を訪問し、詳細な物件調査を行います。
この調査では、築年数、老朽化の度合い、雨漏りやリフォームの有無などの建物の状態や、利便性や騒音などの周辺環境などを確認します。
権利関係・登記簿の確認
次に、不動産の権利関係を確認します。
法務局で登記簿謄本を取得し、住宅ローンによる抵当権、税金滞納による差押え、あるいは賃借権など、設定されている権利の種類や内容を把握します。
近隣の取引事例の比較
物件調査と権利関係の確認が終わると、不動産会社は売却予定の物件の周辺エリアの同種または類似の不動産の過去の成約事例や、現在売り出されている物件の価格情報を収集します。
これらの情報を比較検討することで、売却予定の物件の市場における適正価格を算出し、査定額とします。
まとめ
任意売却における不動産の査定は、競売を回避し、債務者にとってより有利な条件で不動産を売却するための重要なプロセスです。
物件の状況、権利関係や近隣の取引事例に加え、債権者との調整を前提とした価格設定が特徴となります。
査定額に影響するさまざまな要素を理解し、特に任意売却に精通した不動産会社や専門家に依頼することが重要です。
任意売却を検討している方は株式会社ヒルズ不動産コンサルティングまでご相談ください。
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2025/11/26法定後見の後見人等が不動産売却を行うときの流れ
法定後見の後見人等が被後見人等(以下、「本人」といいます。)所有の不動産売却を行う場合には、自身の不動産を売却するのとは異なり、家庭裁判所の許可など特別な手続きが必要です。
ここでは、法定後見の後見人等が不動産売却を行うときの流れについて考えていきます。
不動産売却
後見人等が本人の居住用不動産を売却する際には、家庭裁判所の許可が必要となります(民法第859条の3)。
一方で、非居住用の不動産であれば家庭裁判所の許可は不要です。
この制度は、後見人等が本人の利益に反して不動産を処分してしまうことを防ぎ、本人の財産を保護するために設けられました。
家庭裁判所の許可を求める際には、なぜ不動産を売却する必要があるのか、その理由を整理しておく必要があります。
本人の生活費や介護費用、施設への入居費用などが不足しており、不動産を売却して資金を確保する必要がある場合や、本人が施設に入居するなどして自宅が空き家となり、老朽化が進んでいる、あるいは固定資産税や修繕費などの維持管理費用が本人の負担になっている場合など本人の利益になるか、という点が重要です。
後見人等による不動産売却の具体的な流れ
後見人等が本人の不動産を売却する際の具体的な流れは以下の通りです。
売却予定物件の確認と評価
売却予定の不動産について、以下の調査と評価を行います。
売却する不動産の登記事項証明書を取得し、登記名義が本人であること、抵当権などの担保権が設定されていないか、差押えがないかなどを確認します。
加えて、適正な売却価格を把握するため、複数の不動産業者に査定を依頼します。
裁判所や事案によっては、不動産鑑定士による鑑定評価書の提出を求められることもあります。
家庭裁判所への許可申立て
売却理由の整理と物件の評価が完了したら、必要書類を作成・提出し家庭裁判所へ不動産売却に関する許可申立てを行います。
なお、必要書類には不動産売買契約書案を求められることもあります。
不動産業者と媒介契約を締結した上で、売却条件を詰めて契約案を作成し、当該案を添付します。
審理から許可までは裁判所は、提出された書類を審査し、必要に応じて後見人等との面談や追加資料の提出を求めます。
売買契約の締結など
家庭裁判所の許可を得た後に、売買契約を締結し、決済を行います。
売却代金は、後見人が本人名義の口座へ入金し、適切に管理し、使途については、家庭裁判所に報告する義務があります。
まとめ
手続きの複雑さや、本人の利益保護という観点から、後見人等自身が全ての手続きを適切に進めることは容易ではありません。
スムーズかつ適法に不動産売却を進めるためにも、事前に不動産売却の専門家と相談しながら進めることが望ましいです。
法定後見の後見人等で被後見人の不動産売却をお考えの場合は、株式会社ヒルズ不動産コンサルティングまでご相談ください。
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2025/11/25夫婦が離婚する際に共有名義の自宅を売却する方法は?注意点と一緒に紹介
夫婦で共有名義の不動産を所有している場合、離婚する際にどのように対処すれば良いか悩まれるケースが多くあります。
複数の売却方法があるため、双方の希望や住宅ローンの有無、想定されるトラブルを事前に整理し、円滑に話し合い・手続きを進めることが重要です。
本記事では、共有名義の基本概要をお伝えしたうえで、売却方法と注意点を紹介します。
共有名義とは
共有名義とは、複数人がひとつの不動産を共同で所有する状態を指します。
夫婦で不動産を共有している場合、それぞれが不動産全体に対して一定の割合の所有権を保有しており、その割合を共有持分といいます。
共有持分の割合は、頭金や出資額、協議内容に応じて決定され、登記簿謄本(登記事項証明書)で明記されます。
単独名義であれば所有者の独断で売却できますが、共有名義の場合は原則として共有者全員の合意が必要となるため、離婚時には自宅の取り扱いについて夫婦間で十分に話し合う必要があります。
共有名義の自宅を売却する方法3選
離婚をきっかけに共有名義の自宅を売却する際には、夫婦の希望や今後の住み方によって、複数の選択肢があります。
ここでは、代表的な売却方法を3つ紹介します。
夫婦間で合意を得て売却する
自宅に住み続ける予定がなければ、夫婦双方の合意を得て不動産全体を売り出す方法が最も一般的です。
仲介取引できれば、市場相場に応じた高額な売却益が期待でき、現金化してから共有持分の割合や財産分与の協議結果に応じて分配できます。
ただし、離婚をきっかけに自宅の取り扱いに関する意見の食い違いが生じるケースもあるため、売却条件や時期について明確に整理しておくことが重要です。
夫婦のどちらかが共有持分を買い取る
夫婦のどちらかが自宅に住み続けることを希望する場合、代償金を支払って相手の共有持分を買い取る方法があります。
共有持分をすべて買い取れば共有名義から単独名義に変わるため、売却やリフォーム、賃貸運営などの決断・手続きを独断で行えるようになるので管理しやすくなります。
この際、所有権移転登記が必須であり、登録免許税が発生する点は注意してください。
それぞれの共有持分のみを売却する
共有名義の不動産は、共有者が個別で共有持分を第三者に売却することができます。
ただし、共有持分のみを取得しても、ほかの共有者からの合意なしで不動産全体を自由に管理・処理できるわけではないため、購入希望者が見つかりにくいのが実情です。
夫婦間での話し合いが難航する際に有効な解決策の一種として存在していますが、共有者が第三者になると新たなトラブルに発展する懸念もあるため、慎重な判断が求められます。
夫婦が共有名義の自宅を売却する際の注意点
不動産売却では、置かれている現状に応じて必要になる手続きや事前準備の内容が大きく異なります。
ここでは、共有名義の自宅を売却する際に注意するべきポイントを5つ紹介します。
住宅ローンが残っている場合は売却方法に制限がでる
住宅ローンで自宅を購入した場合、売却前にローン完済や抵当権の抹消手続きをしなければ売買取引を成立させることができません。
残債分の資金を調達できない場合、金融機関からの承認を得て、売却益をローン返済に充てる任意売却を利用する方法もあります。
また、共有持分と住宅ローンの返済負担の割合が異なる場合、贈与税の課税対象になるおそれがあるため、税務上のトラブルリスクをご確認ください。
共有名義の自宅を売却するには夫婦双方の合意が必要となる
共有名義の自宅を売却する際、不動産登記簿に記載されているすべての共有者、つまり夫婦連名であれば二人の合意が必要です。
どちらかに売却の意思がなければ、媒介契約や売買契約を締結することはできず、この規制は共有持分の買い取り(移転)でも適用されます。
話し合いで合意形成に至らない場合、最終的な解決方法として共有物分割請求訴訟を行うことで、裁判所の判断で共有状態を解消できます。
減税措置を受けるには期日内の申請手続きが欠かせない
不動産売却では、多様な減税措置が用意されていますが、要件を満たせば自動的に適用されるわけではなく、確定申告などの申請が必要です。
たとえば、居住用財産の3,000万円特別控除は、共有者ごとに最大3,000万円の控除が受けられる可能性があるため、納税負担を大きく抑えることができます。
申告漏れがないよう、事前に減税措置の種類や適用要件を整理するようにしてください。
離婚で財産分与を行う場合は課税対象とならない場合がある
離婚による財産分与では、原則として贈与税や不動産取得税が非課税となります。
ただし、財産の評価額や分与額が一定よりも多いと贈与税の対象になることがあり、不動産売却のように高額な利益が発生しやすい取引においては注意が必要です。
また、自宅を売却して得た現金を財産分与に充てる場合でも、譲渡所得税が発生する可能性があるため、納税負担を整理して協議を重ねることでトラブルを未然に防げます。
まとめ
夫婦が共有名義で取得した自宅を売却するためには、双方の合意が必要となり、単独名義よりも協議や手続きの手間がかかりやすいので注意が必要です。
とくに、離婚をきっかけに夫婦間で意見の一致しなくなると売却が遅れてしまう原因につながります。
複雑な権利関係や住宅ローンの返済状況、売却後の納税負担などに不安をお持ちの方は、専門家が在籍する不動産会社にご相談ください。
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2025/11/24相続登記義務化前の不動産を売却する方法は?法改正の内容と注意点を解説
令和6年4月1日より、遺言や遺産分割を含む相続によって不動産を取得した場合、一定期間内に相続登記をすることが義務化されました。
これは令和6年4月1日より前に相続が発生している不動産に対しても適用される義務ですので、不動産を売却する際には手続きの流れをご確認ください。
本記事では、相続登記義務化前の不動産を売却する流れや注意点を解説します。
相続登記の義務化とは
相続登記の義務化とは、遺言を含む相続によって不動産の所有権を取得した相続人が、相続を知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならない規定です。
遺産分割協議を行う場合、協議成立日から3年以内に、全員が合意した内容を踏まえた相続登記を行うよう定められています。
令和6年4月1日以前に相続した不動産も義務化の対象となる
相続登記の義務化は令和6年4月1日に施行されましたが、それ以前に相続で取得した不動産も義務化の対象となっています。
3年の猶予期間が設けられているため、未了の場合は令和9年3月31日までに相続登記が必要です。
相続登記義務を放置するリスク
正当な理由なく相続登記を放置していると、登記官から申請を促す催告が行われます。
その催告にも応じず放置した場合、過料事件の通知がされて裁判で過料の適用可否を判断されます。
正当な理由なく申請を行っていないと判断されると、不動産登記法第164条に基づき10万円以下の過料が科せられます。
相続登記義務化前の不動産を売却する流れ
相続登記が未了の場合は、売却活動を始める前に遺産分割協議や申請手続が必要です。
ここでは、売却の流れを順番に解説します。
①登記簿に記載されている名義人を把握する
まずは、売却を検討している不動産の登記簿(または登記事項証明書)に記載されている現在の名義人が誰になっているか把握します。
相続登記が未了の不動産は、名義が被相続人のままになっているケースが多いです。
なお、最寄りの登記所・法務局証明サービスセンターの窓口やオンラインから登記事項証明書を再発行できるため、早急にご確認ください。
②相続人を整理・確定する
名義人を把握したら、相続人を確定するためのプロセスに移行します。
被相続人の戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍などの書類を整理することで、出生から死亡までの戸籍関係を洗い出し、法定相続人が誰になるかを確認できます。
相続登記を申請する際に戸籍関係の書類提出が求められるため、相続人が不確定なまま売却を進めようとすると、遺産分割協議や申請時に不備が発覚し、やり直しを求められる原因になり得ます。
③遺言の有無を確認して、遺産分割協議を行う
相続人を確定した後は、遺言の有無を確認します。
遺言がある場合は内容に沿って取得者が確定され、遺言がない場合は遺産分割協議へ進みます。
相続登記を申請する際には、遺産分割協議書や相続人全員の印鑑証明書が必要です。
円滑に手続きを進めるためには、協議内容を明確に書類に反映させ、相続人が複数いる場合はスケジュール管理を徹底する意識が欠かせません。
④相続登記を行う
遺言または遺産分割協議に基づき、不動産の所有権を取得する相続人名義で相続登記を行います。
前述したとおり、令和6年4月1日より相続登記は義務化されており、法改正される前に取得した不動産も対象です。
登記簿の名義変更が未了の場合、必要書類を整理して売却前に申請を済ませてください。
⑤不動産売却に進む
相続登記が完了したら、不動産売却に進みます。
仲介取引では、査定、不動産会社の選定、媒介契約、売買契約、決済・引渡しの流れが一般的です。
売却を急ぐ場合は買取、住宅ローンの返済が困難な場合は任意売却を選択することもできます。
相続登記が未了のままでも売却活動は進められますが、所有権移転登記が行われる決済・引き渡し日までには手続きが完了するよう、スケジュールを立てることが重要です。
相続登記義務化前に相続した不動産を売却する際の注意点
相続登記義務化前に相続した不動産で、名義変更が済んでいない場合、売却活動が円滑に進まなくなる可能性があるため注意が必要です。
ここでは、売却前に確認するべきポイントを3つ解説します。
相続人が複数いる場合は全員の合意が必要になる
相続人が複数いる場合、不動産の所有権を誰が取得するのかについて遺産分割協議を行い、全員からの合意が必要です。
遺産分割協議書には、相続人全員の実印の押印と印鑑証明書の添付が求められるため、誰か一人でも納得しない状況で相続登記が完了せず売却活動に支障をきたす可能性があります。
話し合いが難航しそうな場合、早い段階で意見交換を行う機会を設けることが大切です。
遺産分割協議は長引く可能性がある
令和6年4月1日より前に取得した不動産の相続登記を済ませていない場合、原則3年以内(令和9年3月31日)、遺産分割協議を行う場合は成立日から3年以内の登記申請が必要です。
ただし、遺産分割協議は、相続人の数や関係性、意見の相違によって、長引くことがあります。
協議を後回しにすると、期限切れによる過料の適用対象になったり、売却活動が円滑に進まなくなるおそれがあるため、計画的に進めることが大切です。
相続登記が済んでいないと売却が難航する可能性がある
相続登記が未了のままでも売買契約を締結できるケースもありますが、登記簿上の所有者と売主が一致していない状態は買主の不安要素になり得ます。
売却活動を開始する前までに相続登記を済ませることが理想ですが、難しい場合でも決済・引き渡し日に所有権移転登記ができるよう、調整することが不可欠です。
また、遺産分割協議や登記手続と並行して売却活動をする場合、買主に状況を丁寧に説明することで、不安を軽減することにつながります。
まとめ
相続登記義務化前に相続した不動産でも、名義変更が未了の場合は申請義務の対象となります。
登記簿上の所有者が被相続人のままの場合は、早急に遺言の確認や遺産分割協議を行い、相続登記を済ませてから売却活動に進むことが望ましいです。
相続登記の進め方で迷いがあったり、売却活動に不安があれば、早めに不動産会社に相談することで必要なサポートを受けられます。